プラカンブログSTAFF BLOG

2019.12.23

2019年の良かった本

2019年で良かった本

今年読んだ本を数えてみたら昨年と同じく38冊でした。
月平均約3冊。僕としては少ないです(反省)。
少ないですが、今年もその中から特によかった5作品を紹介したいと思います。

カズオ・イシグロ
『日の名残り』

日の名残りノーベル文学賞を受賞されたのでご存知の人も多いと思います。
古き良き英国の伝統、時代の移り変わり、心の移り変わり、それらが実に見事に織りなされています。均整の取れた上品なフルコース料理をいただいたような満足感。シェフの繊細さに舌鼓を打ちます。

戸部良一他
『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』

失敗の本質数年前に読み座右の書になりましたが、今年再読しました。
1991年発行の古い本ですが、色褪せないどころか、今の日本を覆う「忖度」や「空気の支配」といった風潮に通ずるところがあります。流されていくことへの危険性は、戦前から何も変わってないのではないかと思わざるを得ません。

ハンス・ロスリング
『FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』

FACTFULNESS悪いニュースは良いニュースより目立ちます。不幸な出来事は幸せな出来事より人間の興味を引きます。人間のそういう習性を差し引いたうえで冷静に事実を判断することが重要だ。悪いこともあるが良いことも数多くある。マスコミやSNSの「世界は悪くなっているキャンペーン」に待ったをかけて事実を冷静に見ることを世の中に提唱したことは大きな価値があったと思います。

カル・ニューポート
『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』

デジタルミニマリスト僕もそうですが、電車の待ち時間やエレベーターの中、はては便座に座っている少しの時間までもスマホを取り出してSNSやニュースをチェックしてしまう人たちは多いことでしょう。SNSで常に他人の動向を確認し、負けじと自分の日常をアップしていいねの数をチェックする。一体それは誰の人生?他人のための人生か、他人に評価されるための人生か。自分の時間と意識がSNSやスマホに細切れに分断されていることで失われいてる大きなものがあるとしたら?
この本はそういう半病み現代人が自分を取り戻すための極めて実践的な処方箋です。

梨木香歩
『村田エフェンディ滞土録』

村田エフェンディ滞土録梨木香歩さんは大好きな作家ですが、これまた梨木さんらしい独特の世界観で実によい作品でした。適当さと真面目さ、頑固さと寛容さ、見えるものと見えないもの、それらが分離することなく当たり前のこととして混じり合い、何ともいえない人間的な自由さとつながりを生み出しています。この世界観と価値観を言葉で説明するのは難しいですが、最後は涙が止まりませんでした。

 

 

 

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以上、みなさんも読まれた本などありましたでしょうか。
機会があれば、みなさんのお薦めの本なども教えてほしいですね。
2020年もまた良かった本などをご紹介できればと思っています。

木村

この記事は、KIMURA が書きました。