プラカンブログSTAFF BLOG

2019.12.10

「プロとはなんぞや?」ということを考えさせられる

大阪府警が作成した衝撃的な動画

先日、G20先進国首脳会議が大阪で開催されました。大阪では大規模な交通規制が行われましたが、大阪府警が車の使用制限を呼びかけるために作成した動画が密かに話題になっていました。この記事の執筆時点でも43万回再生されており、ご覧になられた方もいらっしゃるかもしれません。

何でもこの動画は、大手広告代理店などに依頼して制作されたものではなく、職員の人たちが自分たちで作って公開しているとのこと。百聞は一見にしかずということで、まずは一度ご覧いただきたいのですが、これが我々プロの制作者にとっては実に問題作なのです。

初めて見たときは、まずこのクオリティに驚き、そして笑い、ラスト2秒で爆笑しました。
しかし2回、3回と繰り返し見るうちに、いろんなことが頭にモヤモヤしてきました。

「プロフェッショナル」とは?

NHKの某番組だったら、なんと答えればいいでしょうか。

1.この動画に限らずですが、ICT技術の進化と普及により誰でも簡単にいろんなものを制作し、公表できるようになった時代において、「クオリティ」とはいったい何を意味するのか?という疑問。

もちろん現在でも、「画質の美しさや表現の高度さ」といったものもクオリティを構成する一要素だとは思います。そういう部分が経験とセンス(この言葉も微妙ですが)の差であって、いわゆる「プロ」がお金を取れる部分でもあります。

ただ、純粋なアート作品ではなく、何らかの効果や目的を持って制作されているもの(今回の場合は、見た人の意識に車の規制や注意を喚起すること)に限った場合、「クオリティ」を構成する重要な要素として「目的をどこまで達成できたか」や「人々の気持ちや記憶にどこまで到達できたか」といったことを考えた場合、今回の動画はまずまず目的を達成しているのではないかと思われますので、「クオリティ」というハードルはそういう意味ではクリアしていると言えるのではないでしょうか。

2.これもクオリティに関係しますが、途中に何度か出てくる説明図の文字がつぶれていて読めません(笑)。普通だったら絶対に作り直すレベルですが、そのままスルーしています。逆に「プロ」にはできない仕事っぷりです。しかし結果的にはそのことにより、HPなどへ誘導する効果は逆に高まっているのではないでしょうか。ただ単に「詳細はHPへ」と言うだけよりも、読めない図をあえて提示しておいたうえでの「詳細はHPへ」のほうが、はるかに効果的ででしょう。なぜなら本当に詳細が分からないのですから!

3.なんといってもラスト2秒間に極めて小さくささやかれる「お願いします…」の効果。

これは確信犯なのでしょうか、愉快犯なのでしょうか。
これも普通の「プロ」なら軽率にも音量のバランスを整えてしまうことでしょう。プロにはできない仕事です。しかしこれがおそらく絶大な読後感のようなものを残しています。
G20という国際政治的に極めて真剣なイベントに対する注意啓蒙を、このような破壊力のある脱力感でもって一気に身近なイベントにしてしまうその効果たるや恐るべしです。

プロとはなんぞや?

つまりこの動画は、
「プロとは何か?」ということを我々制作者に突き付けていると思うのです。

「プロ」の制作者は今後、
●AIによるクリエイティブの自動化
●非プロによるクリエイティブの民主化
の両面と向き合っていかなければなりません。

そういう中で「成果と満足」を出していかないと、プロにお金を払う意味はないのですから、
ICTの進化により、プロにとっては厳しい時代がやってきたなぁと考えさせられる動画でした。

とはいえ

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木村

この記事は、KIMURA が書きました。