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2019.01.30

2018年の良かった本

2018年で良かった本

今年もまた、去年1年間で読んだ本の中から特によかったものをご紹介したいと思います。ただ振り返ってみれば、2018年はあまり読めてなくて、38冊しか読めませんでした。毎年60冊は読もうと思っているのでずいぶん目標には足りていませんが、その中から5冊、ご紹介させていただきます。(ちなみに、2018年に出版された本ではなく、たまたま僕が読んだ本ですので出版年はバラバラです)

町田康『告白』

町田康『告白』小説の「凄さ」みたいなのを改めて感じた作品です。とにかく長い。だけどこの「長さ」は結果的なものではなく、作品世界を成立させるために必要な要素であると思われます。あるの男の人生を、だらだらと続く長さ自体が表現しています。そして最後は、何ともいえない一言で終わります。苦悶して、苦闘してきて、行きついた果てにこぼれた一言。重くて鈍いパンチをずんぐりと受けたような衝撃が残る作品でした。

谷崎潤一郎『細雪』

谷崎潤一郎『細雪』こちらも上・中・下巻ある長編小説ですが、華やかな4姉妹の物語です。谷崎の中でも有名な作品で、映画化されたり舞台としても演じられたりしています。とにかく、姉妹たちの会話や心の機微が実に素晴らしい。圧倒的に上手い。もう「小説の神様」という感じです。まるで自分もその世界の中の一員であるかのような気さえして、自分の家族のようにはらはらしたり、やきもきしたりします。物語が終わると、家族と離れてしまうような寂しさを感じました。

原田マハ『キネマの神様』

原田マハ『キネマの神様』映画好きの人なら号泣必至。さらにあなたがもし『ニュー・シネマ・パラダイス』好きであるならば、号泣確定です。冒険活劇的でもあり、親子の物語でもあり、映画の話でもあり、いろんな愛にあふれた小説です。素直に感動しました。映画も、小説も、すばらしいと思えます。

坂口安吾『桜の森の満開の下・白痴』

坂口安吾『桜の森の満開の下・白痴』『桜の森~』を読んだとき、そのストーリーのぶっ飛び具合に「こんな小説があるのか」と思ってびっくりしました。桜の森の美しさと、女の持つ猟奇性との対比、というか「融合」が強く印象に残りました。しかしこれも、愛の話です。『白痴』のほうは一転してシリアスな内容ですが、ここでも普通じゃないかもしれないけれど、それだけに深く、切実な「愛」を感じました。坂口安吾は初めて読みましたが、すごい作家ですね。

小山進『丁寧を武器にする』

小山進『丁寧さを武器にする』最後は小説ではなく、小山ロールで有名なパティシエの小山進さんが、仕事に対する考え方や哲学を語った本です。粗削りでストレートなものも力を持ちえますが、「丁寧な仕事」ということもまた大きな力を持ちえると僕も思います。仕事そのものももちろんそうですが、メールの書き方一つをとっても、丁寧に書いたものはやはり自然に気持ちがこもっていて、相手に与える印象が違ってくるはずです。丁寧さを武器にするということは、心のこもった仕事をするということでもあり、それは当然相手にも伝わりますし、ビジネス戦略的にも、とても有効なコンセプトであると思います。

 

以上、去年読んだ本の中から特に印象に残ったものをご紹介させてもらいました。本は東京・大阪間の移動中や就寝前に読むことが多いのですが、最近は半分ぐらいは電子書籍の形で読んでいます。常に5~10冊程度を並行して読んでいるのですべてがiPhoneに入っている電子書籍はとても便利です。今年もまたいろんな本との出会いを楽しみにしています。

木村

この記事は、KIMURA が書きました。